では、先ほど述べた、8割の「英語を身につけたい人」を特に取り上げてみましょう。
海外の語学学校には、世界中のあらゆる国々から留学生が集まってきています。ところが面白いことに、留学生活を経るに従って、日本人留学生とその他の国からの留学生の間では、英語の上達具合にどんどん開きが出てくるのです。
留学する時点では、目的も一緒、英語レベルも同じ、受けている授業も同じ。つまり同じ環境の下にいながら、日本人以外の留学生はどんどん力をつけていくのです。それを横目に見ながら、「やっぱり日本は漢字を使う国だから、アルファベット言語には強くないんだよ」などと言うよりない日本人留学生の多いことと言ったら…。
これにはひとつの大きな理由が考えられます。それは、そもそも留学を決意した時に抱いていた意識です。 「海外に行って生活して勉強すれば、自然と英語が身に付くだろう。」
これこそが『ああ、勘違い』。 この意識が上達の邪魔になっていることに、一体どれくらいの人が気付いているでしょうか。
そもそも私たちが学校でしてきた英語の勉強は、いわゆる受験英語でした。学校ではまず単語の読み書きを覚えて、それから発音を学んできました。ところがこれは、本来の語学の覚え方と全く逆なのです。
例えば私たち日本人の、日本語の覚え方を考えてみましょう。私たちは生まれてからまず、「ブーブー」「マンマ」などと大人の発音をまねることから始めます。つたない言葉を話しながらも、2〜3歳くらいになると会話ができるようになります。次に絵本などを見ながら、文字を覚えていきます。これが人間の本来の言葉の覚え方なのです。
これを理解しないまま、何となく「海外=英語が身に付く」という感覚で行ったとしても、残念ながら上達具合は目に見えたもの、と言わざるを得ないのです。